まだ見ぬ果実

日記

日々、世界がめまぐるしく変化し、状況が変わっていくことを主にネットで見ている。あるいはどうしようもなく変化しないことも。
一方、自分は日々代わり映えしない世界だけを生きていて、うんざりすることが多い。
しかし4月から、軌道上に衛星を打ち上げて周回させるような個人的事業がふたつ始まった。
ひとつはレモンの苗木を育て始めている。もうひとつは日記をつけはじめた。

レモンの木はなんとなしにカタログで気になって苗木を買い求め、鉢植えで育てている。雨が降らない日は毎朝水をやり様子を見ているが、日々枝が伸び葉がつく生長が見える良さがある。最近はアゲハチョウの幼虫が苗木について、レモンを守るか幼虫を育てるかで少し悩んだ。
苗木にレモンが生るのは、育てて3年後からだそうだ。実が生るのを自分が見届けれられるのか、そんな先のことは正直わからない気持ちで、生長を毎朝確認している。

日記はこれまで紙ベースだったりテキストファイルで、ときどき振り子のように入れ替えつつ、もう5年以上書いてきたが、日記が自分の生活や価値観を向上させている感覚が全く持てないままであった。ただただ書類が机に積みあがっていくようなもので、それを見返して自分にフィードバックすることが、まったくできていなかった。
たぶん、日記を30分程度かけて長い文章を書いており、要点がパッと分からないため見返すことができていなかっためだと考えている。
日記をどう活用するかは人によってさまざまだと思う。日々の出来事を書き出して、気分がすっきりするという使い方もある。日々書けば、文章を書く腕はあがるだろうし。

私は記憶力が低く、たとえば学生時代にどういう日々を過ごしていたかほとんど覚えていないこともあり、過ちを繰り返す学習力のなさが際だっているように感じていた。
日記をつけることは、自分の過去の参照点を残すためだと考えているが、読み返さず積んでいくだけなら、何のために日々30分も文章を書いているのかという印象があった。

4月からの日記はWEBサービスのNotionで書いている。今まで長文で書いてきた日記をやめて、その日の天気と最高・最低気温や気圧、1日の歩数、睡眠時間、1日を終えた気分の5段評価、楽しかった活動や心地よかった思い出のキーワードを書き、あとは1日の活動内容にタグ付けして、テーブルビューで日々の項目が一覧できるようになっている。
ノートの中は箇条書きで、タイムログや感想、学んだこと、改善したい点など、毎日同じフォームを手短に書いて埋めている。時間は15分程度だ。

4月からの日記でつかみたい感覚は、自分の好調の波をどう捕捉するかに重点があると考えていて、何をすると、あるいは何があると、過ごした1日の評価を高くつけることができるのか、可視化したいという欲がある。
ここ何年も円環の閉じた時間の中で生きている感覚が強く、自分の好不調(ずっと不調で浮揚できてなかったけど)が管理できていない不全感がついて回っていたのも大きいと思う。

日記を書き始めて自分の管理や予測ができるようになった訳ではない。が、不調が続いているときは休養の休日を積極的に選択することはできるようになった。
また重要に感じているポイントは一覧性にもあり、日々の5段階評価と、睡眠時間や歩数、気象状況などとの関連がどのくらいあるか、日々ぼんやりと比較している。

今後、日々の仮説を立てて行動し、検証できるようになれば、それもまたおもしろそうだ。

レモンの実が生るまで日記が続くかどうかはわからないが、これまでの読み返さない日記よりも素敵な果実が実ることを今は夢見ている。

(おわり)

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